Category: Photon

“科学計測用カメラの新たな歴史の幕開け” 浜松ホトニクスが世界で初めてPhoton Number Resolvingを実現した科学計測用カメラを開発

May 19, 2021 11: 00 PM Eastern Daylight Time 浜松–(BUSINESS WIRE)–(ビジネスワイヤ) — 浜松ホトニクス株式会社(東証:6965)は、独自の設計技術と最新の製造技術により、新たに開発した2次元CMOSイメージセンサを搭載することで0.27 electrons rmsという究極の低ノイズ性能と940万画素という高画素数を両立した科学計測用カメラ「ORCA®-Quest(オルカ クエスト)qCMOS™(キューシーモス)カメラ C15550-20UP」を発売します。 本製品は、カメラの検出限界を決める重要な要素であり、光を信号に変換する際に発生するノイズを、光の最小単位である光子(光の粒)による信号よりも低く抑えることで、光子の数を正確に計測し画像化するPhoton number resolving(2次元光子数識別計測)を世界で初めて実現しています。これにより、イオンや中性原子などの量子の状態をより正しく観察することが可能となり、量子コンピュータをはじめとする量子技術の研究開発の加速が期待されます。 本製品は、本日、5月20日(木)より国内外の大学や企業の研究者に向け、販売を開始します。 <製品の概要> 本製品は、新開発の高性能2次元CMOSイメージセンサを搭載することで、世界で初めてPhoton number resolvingを実現した科学計測用カメラです。 当社は、微弱な蛍光、発光現象の撮像用途に向け、低ノイズの科学計測用カメラを開発、製造、販売しています。今回、独自の設計技術で画素構造の設計を最適化するとともに最先端の微細な半導体製造技術を用いることで、世界一となる究極の低ノイズ性能かつ高画素数、高分解能でありながら高速読み出しが可能な2次元CMOSイメージセンサを開発しました。また、これまで培ってきた、カメラの低ノイズ回路の設計技術や高精度なセンサ冷却技術、独自の信号処理技術により、2次元CMOSイメージセンサの各画素が持つ電気的な特性のばらつきを抑えました。これにより、世界で初めてPhoton number resolvingを実現し、信頼性の高い測定結果が得られる計測器として、さまざまな科学の進歩や未知の分野の開拓に貢献する科学計測用カメラの開発に成功しました。 本製品により、イオンや中性原子などからの光の量を定量的に画像化することで、量子の状態を正確に観察することが可能となり、量子コンピュータをはじめとする量子技術の研究開発が加速すると期待されます。また、極微弱な光の現象を広い視野で撮像できることから、天文やライフサイエンス分野での応用も見込まれます。 今後、国内外の大学や企業の研究者に向け本製品の拡販を進めるとともに、幅広い分野でPhoton…